ジョルジュさんと一緒!

愛器のフルート(ジョルジュさん)と歩むフルートな日々。

愛器について。

ブログタイトルの「ジョルジュ」というのは、使用しているフルートの名前です。

楽器に名前というと、「中二病」だとか「名前考えてる暇があるなら練習しろ」とか、色々聞こえてきそうですね(笑)

 

楽器に名前をつけるかどうかは、楽器を「道具、あるいは体の一部」と捉えるか、「パートナー」と捉えるかの違いだと聞いたことがあります。

自分の喉や腕に名前を付けて呼ぶ人はいないし、パートナーは名前で呼んであげたいし、というわけですね。

私はどちらかというと楽器を「相棒」として捉えているので、名前を付けてみました(^^)

ジョルジュについて紹介したいと思います。

 

ジョルジュは、パウエルのコンセルヴァトリーシルバーという機種です。H足部管、インライン、リングキーでEメカは付いていません。

フルートは楽器の特徴によってフランス式だとかドイツ式だとか言われるようですが、そこに当てはめるとジョルジュはフランス式の楽器であると言えそうです。

最近流行りの擬人化(?)して考えると、パウエルはアメリカのメーカーですので、フランス系アメリカ人というイメージでしょうか。

 

ジョルジュの前は、アルタスのA907Eという機種を使用していました。吹奏楽部でフルートを吹くために親に買って貰った楽器です。カタログを見て値段的に買える上限で選んだらこの機種になりました(笑)

吹奏楽部と取引のある楽器店に頼んで持ってきて貰った楽器なので、実際に自分で吹いて選んだわけではありません。

この楽器ときたら、音程は上手く合わないし、頭部管のジョイントは何度合わせてもすぐ固くなるし、キーのコルクはすぐとれる、楽器ケースもすぐ壊れるしで散々でした。

多分ね~、売れ残りの楽器を押し付けられたんでしょうね。まだ何もわからない初心者だったから。

それでもアルタスのキーのデザインやポッとした暖かみのある音が好きだなと思いましたし、中高6年大切に使って、社会人になってから何か趣味を始めようと思った時にこのフルートを思い出すくらいでしたので、とても気に入っていたんですね。

買い与えてくれた親にはとても感謝していますし、思い出が沢山詰まった楽器ですので下取りには出さずサブ楽器として残してあります。

個人レッスンに通い始めて 2年くらい経ち、「この楽器で出せる音は出し切ってるかなという気はします」というお師匠様の言葉を受けて、次の楽器を探し始めました。

それから1年かかって、ようやく「この楽器にしよう」と思える楽器に出会いました。

それがジョルジュです。

新しい楽器を選ぶにあたって決めていたことは、100万円で買える楽器である事と総銀である事だけでした。メーカーやリングキーであるか、Eメカの有無などについて悩む方もいるようですが、私はは特に気にしていませんでした。

たまたま気に入った楽器が、インラインリングキーでEメカ無しのH足部管 だっただけ。

アルタスの907Eは、カバードオフセットEメカ付きでしたので、インラインリングキーやEメカが無いことの大変さがイマイチ解っていなかったというのもあります(^_^;)

その時はただ、次の楽器が欲しくならないように予算をギリギリまで使って、ちゃんと試奏して、「趣味で使うにはこれ以上ない楽器を買ったんだ」という満足感を得ることを第一に考えていました(笑)

また「プロでもないのに金の楽器は必要ない」と考えていたので、予算を100万円までと決めて総銀の楽器から選びました。

 

「ちゃんと吟味してこれ以上ない楽器と出会った」という思いがあるので、他の人がより高価な楽器を持っていようと気になりません。

ただ一つ気になる事があるとしたら、Eメカはやっぱりあっても良かったかもという事。なくなって初めて「あぁ、Eって出しにくい音だったんだな」と思ったので。まぁ、決して出せない訳ではなく、Eに対して意識を持っていればいいだけなので、その辺は技術次第でどうにでもなります。

リングキーも、最初こそ戸惑いましたが、指の短い私でも案外どうにかなります。

 

パウエルの音はアメリカらしく明るくきらびやかな音と言われることが多いようですが、ジョルジュはポッとした音で、どちらかというとほんの少しだけ暗いというか渋い方向性の音です。ただこれは楽器よりも私自身の吹き方によるものかもしれません。

高音の響きがとても良く、特に高音の練習はしたことがないのですが「どうしてそんなに高音が綺麗に出せるのですか?」と言って貰えることも多いです。

音程はアルタスよりジョルジュの方が格段に良くなっているので、楽団やアンサンブルの中で安心して吹く事ができる、頼もしい相棒です。